SANストレージ上に切り出したディスク(LUN)を使用しているサーバーのバックアップをストレージの機能を使って実施する例について簡単に説明します。環境、製品、設計によって多少の違いはあると思いますが、概念として知っておくと良いと思います。
1. 構成の説明
- 各サーバーがSANストレージ上に切り出したディスク(正ボリューム)をマウント。
- 各サーバーが利用しているボリュームと同じサイズのディスク(副ボリューム)を作成。
- 正ボリュームと副ボリュームをレプリケーションペアとして設定。
- 副ボリュームをバックアップサーバーがマウント。
- バックアップサーバーはデータのバックアップ先としてテープライブラリを指定。
2. バックアップの流れ
- バックアップ開始の時刻になったらストレージの機能で正ボリュームから副ボリュームにデータを同期する(synchronize)。
- 同期が完了したら、正ボリュームと副ボリュームを切り離す (Split)。
- 切り離したボリュームをバックアップサーバーがテープライブラリなど別の筐体にバックアップします。
3. リストアの流れ
リストア時にはデータの流れが逆になります。最新のバックアップからリストアする場合は副ボリュームから正ボリュームに対してデータを同期します。過去のバックアップからリストアする場合はテープライブラリから副ボリュームにデータをリストア後、副ボリュームから正ボリュームに対してデータを同期します。
以上。
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